LL Tiger に行ってきた
LL Tiger は Lightweight Language と呼ばれるプログラミング言語を中心に扱うイベントで、 IT 系でも色んな界隈の人が参加する。年に一度開催されていて、参加者の規模的にも国内トップクラスのイベントではないかと思う。
当日は朝から参加して、色々あって終了を待たずに会場を出ることになった。記憶に残っているものだけを記述する。
Language Update
メジャな LL の最新情報について。 Clojure とか Scala とかこれまであまり出てこなかった言語の情報が入ってくるのは嬉しいことだけれど、個人的に一番興味があったのは Perl 。先日リリースされた Rakudo * の話。 Rakudo * での Smart Match や オブジェクト指向の書き方や挙動についての話で興味深かった。詳細は自分でも試してみて、ここにまとめるなりしたいなあと思う。
開発ライセンスとプログラマーの自由
アップルの iPhone デベロッパラインセンス規約を中心に会場から意見を募る形でのセッション。ちゃんと色んな意見が出てきていてよかったが、進行役の人があまり中立的な立場でなかったので議論らしい議論はなし。会場から意見を集めるなら Twitter とか有効活用すれば良いと思う(公式でハッシュタグ指定してるくらいだし)が、あの会場は SoftBank の電波が壊滅だったのと e-mobile も調子が悪い感じだったので、その方法は取れなかったのだろうか。
LT の虎
全部書くと長くなるので、印象深かったものだけ。
Shibuya.js
JavaScript でディジタル→アナログ変換するというハックはインパクト抜群だった。「物理層まで JavaScript でいけます」。
準決勝での JavaScript で 3D の話も凄かったけど、赤青メガネがないとスライドが見えません! 30分で作ったという物体が風になびく動きを再現したプログラムが凄かったのでスライドが見えないマイナスも解消されたと思う。
エレファントカシマシタ
PL/Perl 6 の話はとても面白かった。けど、実用性はまた別だと思っているので、無理に PL/Perl 6 を使う必要を感じなかった。 LT としてはとても良い題材だったと思う。
破滅幼稚園荒川組
カオス*ラウンジの話。生活そのものを展示作品にしようという発想が一番凄かった。会場からネットへのアクセス情報を抜いたりするあたりの技術的な話題も興味があったが、1回戦で当たった相手が悪かったとしかいえない。
殺伐 Python
Python の内部でエンコーディングしてる処理を置き換えることによって、縦書きコードを読んだり、 Ruby を動かしたりとまさにやりたい放題。準決勝では Ruby と Python の互いに嫌われている実装をなんとかしたよくわからない(失礼)ものを作っていた。
プロジェクト :-D
ppencode っていう Perl の予約語だけで動くコードを生成する、一見意味不明なサービスが存在するんですが、 Ruby 版とか Python 版とか JavaScript 版ができてた。
準決勝では、 Perl でも JavaScript でもその他もろもろでも動くコードを生成するというとても凄いことをやっていたけれど、具体的にどうやってるのか、詳しく知りたかった。まあ LT は5分という縛りがあるので仕方ないけれど。
LL と電子出版
統一されていないフォーマットの問題もあるし、印刷所との関わり方の問題もある。電子出版はまだまだ問題山積のコンテンツだと思うけれど、多くの人にとって一番興味があるのは、電子出版が普及するのか、普及するとして販売価格は紙媒体より安くなるのか、というところにあると思う。話を聞いた限りでは、電子出版にしたからといって劇的に安くするのは現実的ではないよう。まずはこれまでのビジネスモデルとの確執をどうにかするのが一番の問題のようだ。
LL でフィジカルコンピューティング
コーヒーメーカーの残量を web 経由で知るハックから、インタラクティブなお化け屋敷まで(色々すっとばしました)。どれも聞いてて面白い内容だったけれど、気軽に試すには結構コストがかかるような……。
以上
過去の同イベントでも思ったことだけれど、結構 LL と関係ない内容のセッションがあったりする。一番面白いのは間違いなく LT 。