親と集中力

 小学生に勉強を教えていると、彼ら一人ひとりの集中力の違いというものが気になります。テスト中でもずっとそわそわしている子や、問題を解いている途中に他の事を考え出す子は、どこにでもいるのではないでしょうか。

 目立って集中力に欠ける子ともの中には、親との仲が良くないパターンが多く見受けられます。親が勉強を強制したり、テストでちょっと良い点をとっても褒めることなく、悪い点をとれば叱るなど、親が子どもにストレスをかけているというのは珍しくありません。テストで満点をとらなければ叱る親などはそうそういないだろうと思われるかもしれませんが、そういう親は実際に少なからずいます。

 集中力のない子どもに勉強を教える我々のような立場の人間にとって、最終的な問題はその子の親にあるといっても過言ではないでしょう。逆に言えば、親がしっかりしていて子どもに過度のストレスを与えていなければ、だいたいの子どもは必要な集中力を得られるのではないでしょうか。

 結局のところ、子どもの学力や成績といったものは、親との関係に少なからず影響されるのです。親は勉強しない子どもを叱るのではなく、自らの子どもに対する態度を省みた方が良いでしょう。